2005年12月26日

萬福楼(12/24)

12/24の午前中、姉と弟と3人で姪を埋葬した。弟は穏やかな陽気に恵まれたことを何度も喜んでいた。葬儀の日と同様に弟は取り乱すことはなかったが、私は堪えきれずに泣いてしまった。誠に申し訳ないと思う。埋葬を終えた後しばらく話し込んでいる内に、いつの間にか12:30になっていた。姉は仕事のため遅くとも12:00にはお墓を出たいと言っていたので、慌ただしくご先祖と姪に別れを告げた。

姉を仕事先で車から降ろした後、我が家へ向かった。家に入ってすぐ弟はチャンイを抱いた。チャンイは人見知りすることなく、おとなしく弟に抱かれたままグルーミングを始めた。「抱っこをいやがらないね」と弟が言った。二代目は抱っこされたまま腕の中で眠ることもあると私が言うと、弟は「珍しい」を連発した。

14:00前になって、猛然と空腹を感じた。私は朝からほとんど何も食べていなかった。妻もそうだと言う。それで、前日にシャムへ向かう途中、場所を確認したばかりの萬福楼へ行こうということになった。弟にも異存はなかった。

14:30頃、萬福楼に到着。ここは妻が最近買ったガイドブックにも載っている。2000年九州・沖縄サミットで中華総料理長を務めた徐世力さんが腕を振るう店だと紹介されていた。それで、敷居が高そうだなと思ったが、店構えも店内も一見全く普通のラーメン屋だ。テーブルが2台(4人掛け1、2人掛け1)、4人座るには少し窮屈そうな座卓が3台だけしかない。客は我々の他に2組3名、途中で1組2名が帰り、新たに1組1名が入ってきた。昼時はきっとたちまち満席になるのだろう。

萬福楼(12/24)萬福楼(12/24)萬福楼(12/24)1日限定30食のラフテー丼(700円)を3つ、小龍包(5個入、500円)、バナナ・チーズ餃子(500円)をそれぞれ1つ注文した。お店の人のオススメでワンタンスープ(ワンタン7個入り、500円)も追加した。バナナ・チーズ餃子は材料のチーズが品切れのため生憎キャンセルしたが、残念がったのはチャレンジャーの私と弟だけで、妻は心底ホッとしていたようだった。

萬福楼の看板メニューはラフテー丼だ。店の外には懸垂幕、中にはラフテー丼を紹介した記事のカラーコピーが掲示されている。ラフテー丼は少し味が濃かったけれど、確かにうまかった。小龍包も文句なし。しかし、私のイチオシはワンタンスープだ。お店の人が言うとおり、ワンタンだけを器に移し、黒酢をかけて食べたら驚くほどうまかった。更に好みでつけて下さいと言われた豆板醤を加えると、全く別のうまさが口の中に広がった。但し、萬福楼の豆板醤はかなり辛いので、つけ過ぎには注意が必要だ。スープももちろんうまく、全て飲み干した。

私はワンタンという食べ物をこれまで「水餃子の出来損ない」と差別してきた。萬福楼より前に私が食べたワンタンは、皮がやたらと大きくヒラヒラしていて、申し訳程度の肉しか入っていなかった。だから口に入れても食感はあるけれど、肉の味は全くしなかった。それで、これまでは敢えてワンタンを避けて生きてきたけれど、これからは悔い改めて、いろんな店のワンタンを味わいたい。

萬福楼は来年2月に平和通りに店を出すそうだ。これが移転なのか、それとも支店を出すという意味なのかまでは訊かなかったが、平和通りに萬福楼ができれば、より多くの人がここの料理で幸せになることだろう。何よりも、一流の味を1品1,000円以下で食べることができるのだ。徐世力さんの健康と幸福を願わずにはいられない。

余談だが、私はガイドブックを見る前に宜野湾在住の友人から南風原の津嘉山においしい中華料理店があると聞いていた。宜野湾人は南部ドライブの途中、たまたま入った萬福楼の料理を食べてすぐに彼が子供の頃、近所で営業していた店だとわかったという。「デージ、 シカンダ」と宜野湾人は言っていた。お店の人にこの話をしたら、宜野湾では25年間営業していたそうだ。「Aサインもあったんですけどねー、改装のドサクサにまぎれてなくしてしまったさー」と残念がっていた。

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Posted by 百紫苑(hakushon) at 23:05│Comments(0)ぶらぶら
 
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