よーんなー沖縄

07:53ロビーへ下りて、まずは外で一服。うひょー、今日も好い天気だ。ホテルの正面玄関は日陰になっているので肌寒い。ロビーに戻ってもガイドはまだ来ていない。周囲では次々と「○○さんですか？」と複数のガイドが手当たり次第に宿泊客へ声をかけている。そしてガイドと出会えた宿泊客は続々とめでたく出発していく。妻はソワソワしているが、私は動じない。何故なら、ツアーを申し込んだ現地旅行社にあらかじめ携帯電話から顔写真を送り、それに「紺色のウィンドブレーカー着用」と書き添えていたからだ。07:58長袖シャツを着た細身の男性が我々に向かってロビーを横切ってくるのが見えた。周囲に少しだけ残っている宿泊客には目もくれない。「行くぜぃ」と妻に声をかけて立ち上がり、ガイドとお互いに簡単な自己紹介をする。写メって便利だなー。

08:00ちょうどに出発。ガイドのキムさんから漢江(ハンガン)には24本の橋がかかっていると聞いて、昨日のナイトツアーの話をした。「目が覚める度に橋の上を走っていたので、漢江の橋を全部渡ったような気がします」と言ったら「うーん、全部渡ることはありません。全部渡ったら、ツアーはいつまで経っても終わりませんから」という答えが返ってきた。どうやらキムさんはとても真面目な人のようだ。ちなみにソウルタワーは工事中で入れないとのこと。


郊外へ出ると、延々と高層住宅群が続いている。キムさんによると韓国は世界で最も高層住宅の数が多いそうだ。韓国はオンドルが発達しているので集合住宅だと天井も暖まり、暖房費の節約になる。それに地震がないので高層住宅の建設コストが低く押さえられるという。キムさんが高層住宅の最上階に住んでいる聞いて「最上階は天井があったかくないから、下の階より家賃が安くなったりするんですか？」と質問したら「最上階は下からのあったかい空気が全部上ってきますから、寒くありません。だから、家賃も安くなりません」。少しだけムッとした口調のように聞こえた。きっと「最上階は家賃が安いの？」と訊かれたからだろう。これ以後余計な質問は控えた。訊きたいことは山ほどあったのに！


出発後50分余りで片道1車線の道に入る。ここでも古い家並を壊して高層住宅を建築中だ。渋滞にはまっているとブロック塀の上に鉄条網をめぐらせた建物を発見。もしやと思いキムさんに訊いたら、やはり米軍基地だった。「フェンスが金網じゃないんだなー」などと話していると、キムさんが「日本のどちらから来られたのですか？」と訊く。沖縄からだと答えたら「あー、沖縄ですかぁ。私の義理の妹はアメリカ軍人と結婚して、沖縄に住んでいます。写真でしか見たことがありませんが、海がきれいですよね？」。車内に和やかな空気が広がる。日韓友好復活！

その直後、中学生くらいの女の子が制服姿で沢山歩いているのに気づく。「韓国の学校は土曜日も授業があるんですか？」「月に1回だけ休みです」。ほとんどが足首までしかない靴下を履いている。その中にサンダル履きで通学している女子中学生を発見！妻にそれを伝えるとクスクス笑いだした。「あっ、あそこにサンダル軍団が3人固まってるぜ！」。ツボにはまってしまった。2人してゲラゲラ笑っていると、キムさんが「全く最近の中学生は…」とぼやいた。うーん、またキムさんが気分を害したかも知れない………。

車がすれ違えないような道に入るとキムさんが「あと10分くらいでテーマパークに着きます」と言った。更に進むと道路拡張工事中だった。現状では大型バスが通るのもやっとだ。ところどころで頭を垂れつつある稲穂や風に揺れるコスモスが見える。いよいよ今回のメインイベント「大長今テーマパーク」だ。