よーんなー沖縄

　先週土曜日は母の百箇日法要だった。それに合わせて父の高校時代の友人Hさんが逗子から沖縄に来られた。私はHさんに永年の疑問を解くために是非お窺いしたいことがあった。

　1971年から1972年にかけての年末年始にHさんがご夫婦で沖縄に来られた際、沖縄で自動車の運転をしたいとおっしゃって、何故か当時小学校3年生の私が1人でHさんご夫妻をコザ警察署までご案内した。私は警察署のカウンターまで背が届かず、Hさんと警察官のやりとりを見上げるしかなったのだが、その時窓口に出てきた警察官がHさんから渡された何かを見て「沖縄に3日滞在しないと運転できません」と言ったことをはっきり憶えている。Hさんご夫妻はその3日後に東京へ帰られる予定だったため、沖縄で自動車の運転はできなかった。

　私が知りたかったのは、この時Hさんが胸ポケットから出されたのは、日本の運転免許証か、国際運転免許証かということだ。

　Hさんが到着された金曜日の夜、夕食会を開いた。その席でHさんに34年前コザ警察署までご一緒した話をしたのだが、残念なことにHさんはそれを憶えていらっしゃらなかった。ただ、国際運転免許証を持って来たのは確かだとおっしゃった。沖縄で自動車の運転をするつもりで国際運転免許証を取得したのだから間違いないとのことだ。

　私は日本復帰前の沖縄にHさんが持ってこられたのは日本の運転免許証だったから「沖縄に3日滞在しないと運転できません」と警察官に言われたのだと予想していた。国際運転免許証なら滞在日数に拘わらず自動車の運転はできるはずだが、当時はそういう決まりになっていたのか、或いは琉球政府だけがそのような取り決めをしていたのか、ますますわからなくなった。