2006年02月14日

ジュウルクニチー

 無事に初のジュウルクニチーを終えた。と言っても、サンエーで買ってきたクヮッチーと餅を供えただけだが…。
 今年93歳になる大叔母が母のいとこに当たる娘さん2人に連れられて、弔問のため来訪された。大叔母の姉である母方の祖母は昭和3年3月に女学校を卒業し、その年の8月に結婚して翌年9月に母を出産した。祖母は沖縄で母を出産後、しばらくしてから東京で働いていた祖父の元へ母を連れて戻ったが、母だけはいろいろ訳あって3つの時に沖縄へ帰ってきた。
 大叔母は母が生まれた時にはまだ女学生でいらした。そして、結婚されるまでの約2年間、曾祖母と東京から帰ってきた母と3人で生活された。大叔母から母の話をいろいろ聞いた。東京から帰ってきた母は、しばらくカンプーを結っている曾祖母を怖がっていた。母は物怖じすることがなく、誰にでも話しかけた。当時の母は東京弁をしゃべっていた。
 大叔母とその2人の娘さんは母の遺影の前で3時間過ごされた。その途中、大叔母は何度も腰を上げかけられたが、その都度母の遺影に向かって「こんなに早く死んで、あんたはバカだね」と悪態をつかれ、「なんで死んでしまったの」と嘆かれた。他にも聞き取れないほどの小声でしきりに何かを母に語りかけていらした。
 母を取り上げた産婆さんを呼びに行かれたのは大叔母で、それは女学校の庭球大会を応援された帰りだったそうだ。唯一大叔母だけが母の生まれた直後の顔と死顔の両方を知ってらっしゃる。母は姉のように慕っていた人と離ればなれになってしまって、さぞかし寂しいだろうけど、大叔母を呼び寄せるのは、まだまだ先にしてほしい。

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Posted by 百紫苑(hakushon) at 00:20│Comments(0)独言
 
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