よーんなー沖縄

チャンイがお骨になって帰ってきた後、その周りに餌などを供えてからタバコを吸いにベランダへ出ると、チャンイ用のタオルが干されたままになっていた。実家で長年しまい込まれていたけど、全部新品のタオルだったんだぜ、チャンイ。

その日の夕方、猫の日めくりカレンダーをめくると、生後３ヶ月の猫が木登りしている写真が載っていた。チャンイも元気だったら、暴れまくっていただろうに…。チャンイは高さ50cm弱のベッドには飛び乗れたが、それより少し高いだけの腰掛けた膝の上に飛び乗ることはできずじまいだった。その後も台所の引出しを開けたらマタタビが出てきたし、翌日まで冷蔵庫にはチャンイのために買ったアクエリアスが入ったままだった。

今でもシーツの下にはチャンイがベッドの上で粗相をしてもいいようにと敷いたビニールがそのままにしてある。そしてベッドの近くにはチャンイがほとんど使わなかった爪とぎ、洗面所にはトイレとボロボロになった爪とぎ、トイレにはペットのトイレ用シートとトイレ用の砂、台所にはドライフードが入ったポリバケツ………寝床とそれに敷いていたタオルは葬儀屋が返さなかった。

チャンイが1度も遊ばなかったオモチャも部屋の隅に転がったままだ。でも、それらを片づけられない。